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満足する契約書はない

守秘義務契約、ライセンス契約、著作権譲渡契約など、取引を始める場合には契約書の締結が必要です。

契約書というとインターネットで公開されている雛形を使えば良いと思っている方がいるかもしれませんが、契約書の雛形というのはどのような取引にも当てはまる共通条項しか記載されていません。

 

契約書を交わす目的は、取引を始めるときに考え方が異なる当事者がお互いに納得できるルールを定めることです。

人が考えることに同じものはありません。

取引の内容に同じものはありません。

異なる考えを持った人たちが新しい取引を始めようとするときに交わす契約書なので、その内容が雛形と同じということはありません。

仮に雛形の契約書で契約を交わしたとしたら、その契約は実は何も決めていないことと同じです。

 

どのような取引にも当てはまる共通条項しか記載されていない雛形の契約書のメリットは、契約を交わす当事者間に異論がないことです。

取引の共通条項しか記載されていないので、異論がないのは当たり前のことです。

逆に言えば、本気で契約書を作成したら、当事者間にとって不満足な条項ばかりになるはずです。

 

契約を成立させるということは、お互いが交渉しながら、相手の考えと自分の考えが異なる場合にできるだけすり合わせながら着地点を探すという作業に他なりません。

そのような作業の結果、完成した契約書は当事者間にとって不満足なのは仕方がないことなのです。

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このコラムを書いている人

TANAKA Tomio

TANAKA Tomio

2004年弁理士登録 電機・電子・IT分野を得意とし国内・国外の権利化について豊富な経験と実績あり。 中国上海駐在経験を活かし中国実務についても豊富な経験あり。 知的財産調査官として特許を始め意匠・商標・著作権・不正競争防止に係る模倣品の輸入差止め審査に従事した経験を活かし模倣品対策についても積極的に取り組む。

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