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登録商標と類似する商標の使用が他人の商標権を侵害する理由

登録商標と類似する商標の使用が他人の商標権を侵害する理由
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商標権の効力は登録商標と同一または類似する商標の使用に対して及ぶことはよく知られています。
しかし、商標権の効力が、自らが独占的に使用できる専用権と、他人の使用を排除できる禁止権の2つで構成されていることはあまり知られていません。

専用権は登録商標と同じ商標の使用に対して及び、禁止権は登録商標と類似する商標の使用に対して及びます。

独占的な使用が認められている登録商標と同じ商標を使用している限り、他人の商標権を侵害することはありません。
しかし、独占的な使用が認められていない登録商標と類似する商標を使用すると、他人の商標権の禁止権が及ぶことがあります。

登録商標と同じ商標の使用に対しては独占権を与えて積極的な使用を認めていますが、登録商標と類似する商標の使用に対しては他人の禁止権が及ばない限りにおいて消極的な使用が認められいるに過ぎません。

自分の登録商標と類似する範囲と他人の登録商標と類似する範囲とが重なるということを理解しておく必要があります。

商標審査において先行登録商標と同一または類似する範囲を審査対象にしていますが、混同の有無を基準に判断する商標の類似判断は流動的であり、時と場合によって結果が異なります。
審査段階において商標類似をクリアして登録された商標であっても、実際の使用において類似すると判断されることはよくあることです。

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このコラムを書いている人

TANAKA Tomio

TANAKA Tomio

2004年弁理士登録 電機・電子・IT分野を得意とし国内・国外の権利化について豊富な経験と実績あり。 中国上海駐在経験を活かし中国実務についても豊富な経験あり。 知的財産調査官として特許を始め意匠・商標・著作権・不正競争防止に係る模倣品の輸入差止め審査に従事した経験を活かし模倣品対策についても積極的に取り組む。

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