中国を含め海外で通用する日本企業の武器は技術とブランドです。
日本企業が持っている優れた技術やブランドが欲しい海外企業は沢山います。
技術やブランドを守る手段が、特許権や商標権などの知的財産権です。
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海外で工場を建設するとき、工場や設備に対して保険をかけます。
海外に出張したり赴任するとき、人に対して保険をかけます。
技術とブランドも同じです。
商売道具に保険をかけない人はいないでしょう。
知的財産権という保険がない状態で海外へ進出し、海外で技術やブランドが摸倣されたり盗まれたといった事故にあっても、何も打つ手がありません。
知的財産権で守られて’いれば、技術やブランドが摸倣されたり盗まれたといった事故にあったとしても、金銭賠償を求めたり、差止めることができます。
海外で知的財産権という保険をかけるときのコストですが、非常にコストパフォーマンスが良いのです。
中国を例に説明します。
ブランドを守る商標の場合、登録されると10年間の権利が与えられます。
10年後には更新することもできます。
10年間の保険が10数万円です。
1年あたり1万円程度で保険に入ることができるのです。
工場設備の損害保険や海外旅行保険と比べてみれば、そのコストパフォーマンスの良さは一目瞭然です。
デザインを守る意匠権の場合、登録されると20年間の権利が与えられます。
技術を守る特許権は出願してから20年間の権利が与えられます。
知的財産権という保険の特徴は、保険期間が非常に長いという点にあります。
最初の手続きさえ済ませてしまえば、後はメンテナンスフリーなのです。
保険に入る時期ですが、海外進出の予定があるなら、今から手続きをはじめてください。
知的財産権という保険は、早く手続きをした人が加入できる仕組みだからです。
同じ内容の保険で他人が加入していた場合、残念ながら保険に加入することはできません。