中国商標法改正の影響。異議不成立のリスク

2014年5月1日から改正中国商標法が施行されています。

例えば日本で周知・著名な商標や日本の地名が中国で出願されてしまう抜け駆け出願に対して、改正前の商標法では、異議を申し立てることで、登録を阻止することができました。

今回の改正法では、異議が不成立になったときの不服申立て手段が廃止されています。

 

改正前の商標法では、抜け駆け出願された商標に対して、異議を申立て、異議が不成立の場合でも、商標審査員会に再審を請求し、さらに再審が認められなければ、人民法院に提訴して、異議不成立が確定する時機を遅らせることができました。

 

ところが改正法によれば、抜け駆け出願された商標に対して申し立てた異議が不成立の場合は、不服を申し立てることができず、そのまま登録され、商標権が発生してしまうことになりました。

 

無効宣告請求という方法で商標権を無効にすることもできますが、一度、発生してしまった権利を無効にする手続きは、異議の申立てに比べればハードルが高くなります。

 

権利が発生すると、公告後三ヶ月を経過した時まで遡って、権利が成立したものとして扱われます。

 

今回の法改正により、たとえ抜け駆け出願であっても、登録されてしまう確率が以前よりも高くなり、また商標権の効力が発生する時期も以前よりも早くなっています。

 

異議申立人が中国国内で商標を使用していた場合は、商標権侵害による損害賠償責任を負うというリスクが発生します。

 

今回の法改正は、商標出願人を保護する観点からの改正が多く見られます。

一方で、瑕疵ある商標権が発生してしまうことも多くなりました。

 

抜け駆け出願を見つけたら、まずは、その商標の使用を中止することも考えなければなりません。

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